M&Aとは?
英語で「合併と買収」を意味する「Mergers and Acquisitions」。
通称「M&A(エムアンドエー)」と呼ばれるこの言葉、近年では新聞やニュースなどでもしばしば目にしたり耳にすることがあるのではないでしょうか。
M&Aは、企業の合併や買収を示す言葉です。企業の株式や事業を他社に譲渡することで、売り手側企業と買い手側企業の両方にさまざまなメリットを生み出します。
ここではM&Aによって得られるメリットについて、買い手企業側、売り手企業側の両方の視点からまとめてみます。
それぞれにメリットがある
まず、買い手企業側が得られるM&Aのメリットにはどのようなものがあるでしょう。まずひとつに「時間短縮」があげられます。
本来であれば、一から構築していかなければならない事業のノウハウですが、M&Aによってすでにノウハウのある企業買収を行えば、M&A成立とともに即事業を開始することができます。
さらにM&Aでは、買収先の企業の資産を吸収することによって、自社のビジネス規模を速やかに拡大することができるのです。
吸収できる資産は、不動産などの有形資産だけでなく、業務に関わる技術や取引先、流通網といった無形資産も含みます。売り手側のメリットにはどのようなものがあるのでしょう。
買い手側企業のメリットに「時間短縮」というのがありましたが、売り手側企業にとってもM&Aは「時間短縮」になると考えられます。
どういうことかというと、売り手側企業が自社にとって負担となっている事業を手放すことで譲渡金を得る→速やかに投資資本を回収することができる、というものです。
M&Aでは、売り手側は会社の全て、あるいは事業の一部を売却した対価として「譲渡金」=現金あるいは株式、を手に入れることができます。
仮に、売り手側企業が負債を抱えていた場合などは、このお金を使って事業立て直しをするなどの可能性を見出すことができるでしょう。
そのほか、売り手側が得られる意外なメリットとしては、M&Aによって後継者が見つかるというパターンもあります。