聖ワシリイ大聖堂

おもちゃのお城のような外観

ロシアは非常に面積が広く、同じロシア国内でも地域によって信仰されている宗教や宗派に差がありますが、首都モスクワの付近ではキリスト教徒が多いです。
特にロシア正教を信仰する人が多く、教会もたくさんあります。

モスクワにある教会の中でも、特に印象深い外観をしているのが聖ワシリイ大聖堂です。

聖ワシリイ大聖堂は写真などで見てみると、まるでおもちゃのお城のように見えます。

おとぎ話の中に出て来そうな外観の建物で、タマネギのような形をした屋根が特徴的です。
色もかなりカラフルで、知らない人が見た場合には教会の建物には思えないかも知れません。
真ん中に主聖堂があり、小聖堂が周りに8つ設置されている造りです。8つの小聖堂はそれぞれ高さや模様が異なります。

派手なのは外観だけでなく、内部の装飾も綺麗です。かなり凝った装飾だと言えるでしょう。

内部には螺旋階段が設置されており、上の方まで上って行くこともできます。
夜間にはライトアップされて、昼間以上にメルヘンチックな雰囲気です。絵本の中のように見えます。

過去に2回も崩壊の危機に見舞われた

非常に面白い外観の聖ワシリイ大聖堂ですが、その歴史は意外と古く、創設されたのは16世紀半ばのことです。
イヴァン4世がカザン戦に勝利したことがきっかけで作られました。ロシア正教の大聖堂として非常に有名な教会です。

完成当時は現在のようなカラフルな装飾は施されていませんでした。

長期間かけて外壁に少しずつ色が塗られていき、19世紀頃には現在とほぼ同じ彩色になったとされています。

聖ワシリイ大聖堂はこれまで2度も崩壊の危機に瀕したことがありました。
1回目はモスクワがナポレオンに占領されたときです。聖ワシリイ大聖堂の建物は壊されそうになりましたが、何とか難を逃れました。そして、2回目の危機はソビエト連邦が設立されたときです。

ソビエト連邦は社会主義体制を採っており、社会主義において宗教は全般的に否定されてしまいます。

キリスト教も例外ではありません。実際に宗教関係の建物はいくつか壊されてしまいました。聖ワシリイ大聖堂は運良く壊されずに済み、現在ではユネスコ世界遺産にも登録されています。