原始キリスト教

原始キリスト教団の登場

現在、世界中で最も多くの人々が信仰しているといわれるキリスト教。

カトリックやプロテスタント、正教会などいくつかの流派のようなものはありますが、いずれも『聖書』という一冊の教典を信仰のよりどころとしているという点では一致しています。

さて、このように世界最大の宗教として知られているキリスト教ですが、キリスト教が現在のように広く世界に知られるようになったのは、イエスの教えを聞いたユダヤ人の信徒たちによる原始キリスト教団の活躍によるものと考えられています。

原始キリスト教団とは、初代教会を構成したユダヤ人信徒のグループを指します。
「教会」というと、私たちはいわゆる教会建築をイメージしがちですが、ここでいう教会というのは、キリスト教を信仰する人々の集まり、という意味です。

原始キリスト教団とは、イエスの昇天後、聖霊降臨(聖霊降誕とも言われる)をきっかけとして神の偉大さ、キリストの教えを広める活動をしはじめたイエスの弟子たちによる集まりで、いずれもユダヤ人であったといわれています。

 

原始キリスト教の拡大

原始キリスト教団が伝えようとしたキリスト教のメッセージは「福音」と言われ、エルサレムから地中海一帯にまで広がっていくことになります。

原始キリスト教団による初代教会の内部では、ヘブライ語を話すユダヤ人である「ヘブライオイ」と、ギリシア語を話すユダヤ人の「ヘレニスタイ」との間に対立があったといわれ、やがてヘレニスタイはユダヤ教からの迫害を受けることとなったようです。

しかし、このユダヤ教からの迫害によって、原始キリスト教はパレスチナを離れ、広い世界へと広がっていくこととなりました。
エルサレムには十二使徒を中心としたヘブライオイがとどまり、ここを拠点として初期キリスト教の権威を保ち続けるという役割を果たしました。

原始キリスト教団の説く教えには、基盤として死者の復活を終末の始まりと考える黙示思想があったといわれており、その思想はイエスの復活を信じる復活信仰にも通じていました。